体力、気力を落とさないためには?

今シーズン、冬場の風邪の外来としては、引き続き非常に落ち着いています。例年でしたらインフル検査で陰性の方も含めると、高熱の方が12月から3月までで600~800名くらい来ているのですが、去年は400名弱、今年は50名もいない感じかなと思います。
今年は今のところインフルエンザの患者さんは1名も出ていません。この際なので、このまま一人も出ないシーズンとして終わりたいです。やはり、皆さんが感染予防で清潔を心がけていることと、例年以上にワクチンを接種してくれたおかげだと思います。
今週来週は予約診療の方も少ないので、冬場にもかかわらず暇ができてしまい、せっせと文章を綴っています。

とはいってもコロナがあるせいで、精神的にすっきりしない方が多く、また活動が鈍り、気力、体力とも衰えがちになりますね。外来でも認知症が進んでしまう方や、体力が落ちて思うように動けなくなってきた高齢者が増えている印象です。

私自身はもともと本や漫画を読むのが好きですし、最近は動画もいろいろ見られるので、外出自粛で引きこもっていることには、ほとんどストレスはなく、直接会えない友人とはLINEやFace bookなどのSNSで、くだらないことをやり取りしているので、結構楽しいです。ただし、運動量は減ってますね。最近はYou tubeやリモートでもヨガをやっていますが、圧倒的に歩く量が少ないので、やっぱり軽いジョギングくらい始めないとかなあ。

院内の換気は、ばっちりですよ〜

年明けから、よしば診療所では二酸化炭素の濃度を測って、換気が十分されているかのチェックをおこなっています。

朝私が出勤してすぐは400くらいです。人が増えると二酸化炭素濃度が上がり、1000を超えると追加換気の目安となります。
待合室は概ね500代、どんなに混んでいても700位までです。診察室の方が中央部分にあるので、人は少ないですが、少し高めの常時600〜700代を推移しています。当院は建物内は24時間換気のシステムが回っていて、さらに常時全ての窓を少し開け、裏玄関の扉も開けて低い値をキープしていますので、みなさん安心してください。

休みの日に自宅で使ってみてくれたスタッフの報告では、家族が4人で団欒しているリビングで1600でした。また、昨日のニュースでは、国立競技場で日本一サッカーの決勝戦(だったかな)が行われた時に、二酸化炭素濃度を測って、どこが密になりやすいか調査したことが報じられていました。結果トイレが一番高かったのですが、値が2500とうちの3倍くらいまで上がっていて、逆にいかにうちがしっかりと換気されているか再認識した次第で、こんな手前味噌な記事を書いちゃいました。

 

新型コロナワクチン接種準備、急ピッチで進んでいます。

昨夜、久喜市から新型コロナワクチンについての説明会がありました。

ファイザー社製のmRNAワクチンが最初に用いられます。こちらは一回0.3mlの筋肉注射で、21日あけて2回行うものです。
まずは2月末から、医療従事者が打つことになっています。その後、4月から総合体育館や、大きな病院を会場として、集団接種で、高齢者→持病のある方の順に打ちます。一般の方は二番手のアストラゼネカ社製やモデルナ社製のワクチンも含め、5月以降に私たちのような診療所、もしくは集団接種会場どちらかを選んで打つことになりそうです。なお16歳未満は接種対象から外れるようです。予防接種の予約は各医療機関への申し込みではなく、一括して市で電話やインターネットで受ける形になるとのことです。現時点でのお話なので、変更はあるかもしれません。またその際には更新します。

今回のワクチンは、これまで一般的に私たちが受けていた、生きたウイルスを弱毒化した生ワクチンや、ウイルスを壊して感染性をなくした不活化ワクチンとは一線を画す、mRNAワクチン(ファイザー社、モデルナ社)やベクターワクチン(アストラゼネカ社)というものです。どんなものでしょうか?ざっくりコロナの抗体(ウイルスが入ってきた時に戦う武器)を作る設計図を体に入れると思ってください。mRNAワクチンは設計図を作るだけなので、ウイルスを培養する手間がなく、これまでのワクチンに比べて短期間にたくさん作れるのが強みです。
わかりやすい図がありましたのでhttps://www.afpbb.com/articles/-/3321464よかったら見てみてください。

mRNAワクチンは、打ってない人が100人かかったら、打った人は5人しかかからないという素晴らしい効果がうたわれています。接種が進んでいるイスラエルでは人口の27%がすでにワクチン接種をしています(めちゃくちゃすごいことです)が、数週たって感染者数はまだ減じてはいません。集団免疫ということを考えると60〜70%の人が接種を完了しないと確立しないのですが、それだけの方が接種を終えるには、イスラエルといえどもまだしばらくかかるでしょう。できたら、日本での接種が始まる前に効果を知りたいところですね。

副反応に関しては、今の所他のワクチンと同じく局所の痛みや発熱が主です。これは体が抗体を作ろうと一生懸命反応しているためなので、大きな心配はいりません。よく報道されるアナフィラキシーは今の所10万人に一人と言われていますが、極度に緊張して接種に臨むことで、気分が悪くなったりすることはありがちなので、あまり心配しすぎないほうがいいと思います。例えば、私たちが診療所で採血検査をする時に、あまりの緊張で真っ青になり倒れてしまう方がごくたまにはいますが、これは薬を使っていませんし、不安とストレスで具合が悪くなる顕著な例です。
私たち日本人は、元気な時に何かをして具合が悪くなるというのを極端に恐れます。どちらかというと予防接種が嫌いな民族だと思います。なので、周りでもすぐにでも打ちたいと言っている方はそれほど多くないかも。

私はというと、ちょっぴりは不安ではありますが、まあこれまで一番身体的にしんどかったのはなにかな〜、そう!出産に比べたら屁でもないです。率先して打つべきと考えています。

みなさんのところにも、3月以降予防接種の接種券が郵送されると思います。これまでにアナフィラキシーを起こしたことがある方は難しいかもしれませんが、軽い食物アレルギーや花粉症の方は大丈夫です。有志の方、是非一緒に打って、辛気臭い自粛からもう少し自由になりましょう!

二度目の緊急事態宣言となりました。

今回は街が眠る感じではなくて、飲食、カラオケなどを主なターゲットとして営業短縮となっています。ただ、そうすることの意義は、マスクしないで大きな声を出して飛沫を飛ばさないと言ったことにつきます。

たとえば久しぶりに友人と会ったけど、お店がやってないからと、家飲みしたり、お茶したりして長時間おしゃべりしたりしては意味がないです。逆に、お店で飲食したとしても、しっかり感染対策をしているところで、普段一緒に食事する人と静かに食べてもらうぶんには、感染の機会は増えないと思います。

こんなこと、大部分の人はもう頭では分かっていると思うのですが、どうしても人が集まるとコミュニケーションが生まれます。悪気はないと思うし、ついつい、これくらいなら…というところなんだと思います。
直接会って話したりハグしたり、本当は必要なことなのに、それを邪魔するのがコロナウイルス。にくいですね!!!

ウイルスに勝っていくために、人の繋がりを断つなんて本当に嫌になりますが、100年前のスペイン風邪(インフルエンザ)と違って、今は電話やネットがあります。面と向かっての会話と比べたらよそよそしいですが、今はこれで我慢。そして、いつでもマスク、手の消毒を忘れず!!呪文のようにマスク、マスク、手洗い、手洗い。
4月、暖かくなってくれば、そして夏、さらにワクチン接種が広まってくれば、落ち着くと思います。それまで、お互い気をつけていきましょう。

私が今明確に知りたいのが、コロナは繰り返し感染するのではないかという問題です。例えば今イギリスでの変異種が流行していますが、一度かかった方でもこの変異種には再感染してしまっているのかしら?インフルエンザのように何回もかかる病気なら、将来的には、秋になったらインフルエンザとコロナの混合ワクチンを打って、予防するなんていうのが普通になるのかも。不活化ワクチンの開発も、引き続きやってもらえるとありがたいと思います

今年の展望は?

あけましておめでとうございます。

昨日は新年仕事始めでした。風邪症状でかかられる方は少なく穏やかなはじまりでした。
2日にも休日夜間診療所の当番で仕事してきましたが、想像していたよりも患者さんは少なくて、一緒にPCR検査当番をしていた久喜メディカルクリニックの林先生と、日向ぼっこをしている時間のほうが長かったです。

忙しいところは、保健所とコロナ患者さんを引き受けている入院施設ですね。重症の方を受けECMOを回している施設でなければ、治療技術的には難しいことはないと思いますが、院内感染対策や、手続き業務が大変だと思います。
一方開業医は、今は患者さんのトリアージ、啓蒙活動の役割を担っており、診断後の治療には携わっていません。感染者の増加で自宅療養者も増えており、今後は診断後の軽症者のフォローもしていくべきと考えています。そうすることでもう少しコロナ診療全体に余裕が出る気がします。またワクチン接種は私たちの仕事になると思います。超低温保存のワクチンなので、うまくやらないと無駄になる分が出てしまいますので、しっかり段取りを考えていきたいです。

いろいろ展望も見えてきたので、何とか秋までに対策が完了し、来年の正月は気兼ねなく帰省したり、温泉に行ったりしたいです